シューシュー。殺虫剤のスプレーを浴びた虫たちが、次々と空中から落下する。
このゲームを制作したのは、東京・杉並区立和田小学校の生徒。子どもたちはまるで、魔法使いが呪文(じゅもん)をかけるようにしてプログラムを作り上げていた。
子どもがプログラムを組める秘密は「スクイーク」というソフト。コンピューターに命令する言葉が簡単な日本語になっている。たとえば、ヘビの絵に「〇〇の声で××の絵は動く」というプログラムを組み込むと、声に合わせてヘビが伸びたり縮んだりする。
和田小の「土曜楽校」では、子どもたちがスクイークを使ってプログラミングを楽しんでいる。活動母体は、保護者と地域と学校で結成した「和田っ子土曜楽校を支える会」。
この日はピンポンゲーム作りで、集まった子どもは一年から六年まで約二十人。校長先生が丁寧に説明し、補佐役に副校長先生やヒューレット・パッカード社のボランティア、大学生など八人。
「十五匹に虫を増やしたら、無敵になっちゃった!」。頭を抱える六年生が、講師と相談して不要な命令を削除したところ、一件落着した。
「子どもは思わぬ操作をしますから、私たちも勉強になります」と講師。プログラミングは創造力をはぐくむ。コンピューターと人間との対話を通じ、構成する力を鍛えてくれるのだ。
私も自宅に帰って、パソコンでプログラミングに挑戦した。ディスプレー上で、ジャガイモ、ニンジン、タマネギを鍋に入れると、野菜が踊り出してカレーライスができあがり。
ゲームはできたが、パソコンにかかりっきりの私に、娘が一言。「ママ、ご飯まだぁ!」
(ささき・なおこ=音あそび教室代表) |